極めるためにそこまでするか!? (朝礼ネタ634)

スポーツカーは人気のあるプラ模型ジャンルのひとつです。
どのスポーツカーのスケールキットを発売するかは、もちろん製品の売り上げを左右します。

田宮模型が、自動車1/12スケールモデル新車種に、
スポーツカ―の代名詞といってもよい車としてポルシェ・カレラ10を選んだ時のことです。
田宮の凄いところは、単に車体のフォルムをキット化するだけでなく、
エンジンルーム内の機構部をも精密に再現しようとすることで、
そのためにドイツのポルシェ工場で組み立て工程を視察したことです。

例えばエンジンなどは模型化しても、組み上がれば裏側は見えなくなります。
にもかかわらず、なぜそこまでするのか? 
それは、キットの組み上げ工程を実車のそれと同じにすれば、
真の車ファンにとっては興味あるものになるはずと考えたからです。

さらに1976年に田宮はレーシング仕様934ターボRSRをキット化します。
この時も本場で組み立て工程を取材しようとしましたが、時間的に間に合いませんでした。
ここで諦めて適当にお茶を濁さないのが、田宮のさらなる凄さです。
なんとそのベース車である911の実車を、分解調査するために購入してしまうのです。

ポルシェの新車を即分解してしまうのですよ。
ファンにとっては見るだけでも興奮モノで、ボディに触れたりドライバーズシートに座ることなど恐れ多くと感じる代物です。
田宮のフタッフは勿体ないと思いながらも異様な興奮状態だったそうです。

見事にバラバラにして思う存分データは取れましたが、
その後、組み立て直すのに来社したポルシェの整備員が驚くやら呆れるやらで、
完成するまで三日かかったそうです。

因みにこのキットは拘り過ぎて販売価格が高くなり、ヒットまではいかなかったのですが、
その再現性がマニアの評判になり、今なお続く息の長い商品に成長しています。

それはともかく、完成模型では隠れてしまう部分のキット化まで目指した田宮の入れ込み様。
そしてその入れ込みのために、ドイツにまで取材で飛び、
ポルシェの新車を分解してしまう田宮模型の行動には執念さえ感じられます。

私たちは、極めるためにそこまでやるか、と感心しているだけでよいのでしょうか。

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