ヒーローから隣人になったことで成功したプロレス (朝礼ネタ477)

昨今の景気悪化の影響を受けクリエイティブ産業も暗黒時代とは言わないまでも厳しい環境下にあると思います。
しかし同じように暗黒時代に入りながらもV字回復した業界の話としてプロレスを挙げさせて頂きます。
総合格闘技などの人気に押され2000年代にプロレスは暗黒時代と呼ばれて過去最低の業績を更新し続けておりましたが、近年では過去最高の収益を上げるなど目覚ましい発展を遂げています。
その理由としてはブシロードという会社に身売りしたことと言われています。
ブシロードはカードゲームやキャラクターグッズを制作・販売している会社であり、それまでの硬派で汗臭いプロレスとはイメージが離れている会社でありました。
しかし、ブシロードの社長はプロレスを回復させる方法として『あこがれから共感』というコンセプトを元に大幅な方向展開を行いました。
超人やヒーローとして一種のフィクション性を伴ったプロレスラー像を捨て、私たちの世界の延長上に存在している”同じ人間”としての共感できるプロレスラー像を作り上げることにしたのです。
より具体的にはそれぞれのプロレスラーのキャラクター性を分かりやすくするため、黒タイツや黒パンといった画一的な見た目をやめ、派手で見た目で区別できるようにそれぞれにデザイン性のある服装をさせ、それぞれのレスラーの性格もそれまではアピールが少なく過去の来歴を知らないとノリづらい敷居の高い構造から、マイクアピール等を積極的に行いつつも初見でも『この人は正義の人だ』『この人はメンヘラだ』『この人は卑怯者だ』とすぐにわかるような構造に変化させました。
これはいわばプロレスラーをアニメキャラクター化しているようなものであり、その作戦は若い女性というターゲットにズバリ刺さりました。
分かりづらかくニッチな人間しか楽しめなかった環境を切り捨て、分かりやすくどこからでも入れるライトな娯楽として生まれ変わらせた具体的な手法として非常に戦略的な方法ではないでしょうか?
変化のない業界は必ず閉じていきますのでプロレスのように新しい人に魅力をどう伝えるのかということをこれからも考えていきたいと思います。

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