介護の現場において「相手をありのまま受け入れる」より先に忘れないでほしいこと (朝礼ネタ341)

介護の現場で働いていると、誰でもイライラすることがあると思います。利用者様と上手く意思疎通が図れないでイライラ、善意のつもりでやった行いを頭ごなしに否定されてイライラ、ときには同じ職場で働いている人間にイライラすることだってあるでしょう。

 こういったとき決まって言われるのが「受容」で、要するに「ありのままに相手を受け止める」ということです。これは相手と信頼関係を結ぶ上でのファーストステップであるとされています。実際、施設内の研修において耳にタコができるほど聞いたという方も多いでしょう。

 が、私はこれより優先すべき一歩があると思います。それはメンタルを強くすることです。メンタルが弱いままでは、たとえ仕事上とはいえ誰かをありのまま受け入れることなんてできはしないからです。自分に確かな自信を持ててこそ、人は誰かに優しくできるし、誰かの立場になって物事を考えることができる、そういうものだと思います。

 メンタルを強くする方法として、私がオススメしたいのは「リフレーミング」です。あなたの心理的なフレームをはめ直す、つまり物事に対する見方を変えるという心理学に則ったテクニックです。
 
 たとえば、あなたが利用者様に入浴へ誘う声掛けをして、頑なに断られたとします。このとき決まって言われるのが「どうして断られたのかを相手の立場になって考えましょう」というものですが、はっきり言ってそう易々できたら苦労はしません。

 こちらは頑なに断られて凹んでいるわけです。相手の言い方次第では腹が立っているかもしれませんし、このことを上司や先輩に報告しなければならないのかと考えると、憂うつかもしれません。そんな状態で冷静になれというのは無理な話です。

 そこで、上手くいかずにモヤモヤ、イライラしていたらこう言い聞かせてはどうでしょう。「断られたのは、多分偶々あの人の機嫌が悪かったんだな」と。もしかしたら、他の利用者と喧嘩をしたのかもしれませんし、その日のご飯が嫌いなメニューだったのかもしれません。

 そう考えて、一旦気持ちを落ち着けて初めて原因を追究できると思うのです。これが見方を変えるテクニック、つまりはリフレーミングです。いきなり「相手の立場になって自分のどこが不味かったのかを考えよう」なんて対処に走ると大体自己嫌悪に終わります。

 介護の現場で合言葉のように謳われる「利用者本位」ですが、真にそれを目指したいのであれば、まず自分が強くならなければいけないことを忘れないでください。気持ちにゆとりがあってこそ、人は誰かの立場から物事を見つめることができます。

一つの物事に対してたくさんの見方を持つという姿勢は、仕事に限らずあらゆる場面で役に立ちます。ネガティブな感情に支配されて行き詰ってしまったら見方を変える、あるいは表現を変えてみましょう。気持ちが整理される分、解決策も浮かびやすいはずです。

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