人を動かす伝え方 (朝礼ネタ339)

コールセンターで働いていると、伝えることの難しさを痛感する機会が多いでしょう。

よく見知った家族や友人、恋人が相手のときですら、言いたいことがうまく伝わらず苦労した、という経験はどなたにもあると思います。

それにもかかわらず、コールセンターでは、 ほとんどの相手は初めてお話しするお客様です。しかも、使える手段は声だけです。こちらの表情や身ぶり手ぶりを伝えることも、相手からそれが伝わることもありません。

そうなるといっそうコミュニケーションの大変さを味わうことでしょう。

さて、コールセンターで避けては通れない困難といえば、クレーム対応です。ただでさえ、普段以上の伝える力が必要とされる電話対応で、相手は困っている、怒っているという状況なら、なおさら大変です。

今回はそんなクレーム対応について考えさせられる、ある家電メーカーのコールセンターでのエピソードを紹介します。

家電メーカーのコールセンターへの問い合わせでよくあるのは、商品が動かない、故障したというものです。そして、嘘のような話ですが、その原因の多くは、単純に電源が入っていない、さらにはコンセントにプラグがつながっていないというものだそうです。

そのため、オペレーターはまず、電源が入っているか、プラグはコンセントにつながっているかをお客様に確認しなければなりません。

さて、ここで商品が故障したと思い込んでいるお客様に「ちゃんと電源入れてますか?」、「本当にコンセントに入れてますか?」なんて尋ねようものなら、さらなる怒りを招くこと必至でしょう。

ならば、オペレーターはどのような聞き方をするのでしょうか。

実は、「もう一度電源を入れ直していただけますか」、「いったん、プラグをコンセントから抜いて差し直していただけますか?」と聞くのだそうです。

お客様が正しく操作をしていることを前提にする。その上で、こちらのお願いに協力してもらう。

このように聞けば、相手のプライドを傷つけずに行動してもらうことができますよね。

実際、「あっ、すみません電源入れ忘れてました。」、「ごめんなさい、コンセントつながってませんでした」と、お客様から謝ってもらえることも多いのだそうです。

ちょっとした一言ですが、相手を信頼する姿勢を、先に自分が示したからこそ相手が行動してくれる、というコミュニケーションの示唆に富んだエピソードだと思います。

もう1記事読みませんか?


職種別


シェアしていただけると喜びます。