トヨタのかんばん方式を作った大野耐一から学ぶ事 (朝礼ネタ29)

トヨタのかんばん方式として有名な生産管理を体系化した大野耐一(たいいち)は、
工場現場で働く技術者出身で工場長からトヨタ自動車工業の副社長にまでなった、生産管理技術一筋の人物です。

「かんばん方式とは非常に簡単で、いるものをいるだけ作って売っていけば、これが一番儲かる」
と大野は講演でよく話したといいます。
要するに在庫を持たない事が基本で、例えば車1万台の販売予定があるのなら、部品の生産も1万台分だけでよく、
それ以上の生産は不要で無駄の在庫となって利益を失うというのです。

通常の発想では、どうせ将来売れるのだから、機械を止めるよりは続けて稼働させて在庫を持っていた方が効率的だとします。
大野は
「確かに余分でも多量に生産してやればその分、効率が上がって人件費や原価が下がる計算になる。
 だがその在庫を置いておく倉庫や搬出入する手間や管理などの経費がかかり、材料代もその分余計に支払いしなければならない。
 全体として計算すると結果的に高い部品を作っている事になる」
と反論しました。

大野はある生産部門で部品の余分な在庫を見つけた時に、工場の床にチョークで丸を描き、その中に立っていろとその担当工長を叱り付けたといいます。
その工長は最初どういう意味か分からなかったのですが、
やがてライン全体をじっくり眺めて、段取りや工程などに無駄がないかを考えろという事だったのだと気が付きました。

技術者というものは、とかく自分の担当作業だけに集中しがちです。
時には工場全体の流れを大きく俯瞰する全体的な視点を持ち、その中で自身の作業の方法や能率がどうであるのかを判断する事も必要です。

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