「この人の介助イヤだなぁ」と感じたとき、あなたが最初にするべきこと (朝礼ネタ283)

介護の仕事をしていると、次のような発言をよく耳にします。「私、Aさんの介助イヤなんだよねぇ」。「俺、Bさんと話すのすっごい苦手」。言うまでもなく、人は誰しも相性があります。利用者さんと職員の立場であってもそれは同じことでしょう。だからこれは仕方がないことです。

同僚に愚痴をもらすことも悪いことではないと思います。誰かに気持ちを打ち明けることで、幾分気分が和らぐこともあるでしょう。ただ、本当に問題を解決したいのであれば、そのままにしておくのは良くありません。働いているあなたにとっても、利用者様にとってもです。

私は、Ⅽさんという方の入浴介助が苦手でした。同僚に愚痴ることこそありませんでしたが、内心では「今日はCさんの入浴介助かぁ。憂うつだなぁ」と当たる度に思っていました。ところが、Cさんの入浴介助をしていたある日、ふと思ったのです。自分は一体どこを憂うつに感じているのだろう、と。考えてみると、Cさんは別に言葉遣いがキツイわけではありません。むしろ穏やかな口調です。介助量にしてもCさん以上に大変な人はもっと大勢いました。

では、何が憂うつだったのかというと、それはCさんが頑なに入浴を拒む日があったからです。Cさんは入浴を断るために、今日はしんどい、風邪気味だから、寒いからと内心ちょっと関心するほど様々な理由を並べることがありました。

頭では当にわかったつもりでしたが、いざ考えてみると憂うつな点ってそこだけだなと思いました。それ以降、Cさんの入浴介助にリラックスして臨めるようになりました。憂うつな箇所さえ乗り切ればあとは大丈夫だとわかったからです。心なしか入浴を断られる回数も減ったような気がしました。私のCさんに対する苦手意識が薄れたからかもしれません。

イヤとか苦手といった言葉の最大の欠点は、それによって何もかも一括りにできてしまうところです。苦手の塊を細分化して、あの人のどこがイヤなのか、どこが苦手と感じるのか、詳しい原因を探ってみないと、あなたはこの先ずっとそのぼんやりとした憂うつにとらわれたまま、働かなければなりません。そして、その感情は間違いなく関わっている利用者さんにうつると思います。

イヤだと感じたことに目を向けたくない気持ちはわかります。ですが、問題解決のためにもまずはどこがイヤだったのかを探ってみましょう。相手との会話がしんどいと思ったら、何が原因なのでしょう。相手の言葉遣いでしょうか、それとも声のトーンでしょうか、もしくは上手く話せない自分自身に苛立ちを覚えるのでしょうか。

自分がどこに苦手意識を持っているかがわかると、その利用者さんとも落ち着いて接することができるようになります。そのとき、初めて問題解決に向けて頭が回るのです。物事を落ち着いて見ることができる自分がいてこそ、利用者さんの立場で物事を考えられるという事実を忘れないでください。

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