水と窒素からアンモニアを作る新しい技術 (朝礼ネタ223)

温度をかけることもなく、圧力をかけることもなく、常温常圧で水と窒素からアンモニアを作る技術が開発されつつます。

通常、何かを作るときには熱をかけるあるいは圧力をかけるなどの操作が必要となっていますが、これらを全く必要としない技術です。

アンモニアの製造は、ハーバー・ボッシュ法と言われる方法で、高温でしかも高圧をかけて水素と窒素から工業的に作られています。

しかもこの方法、全世界のエネルギー消費の1%以上を占めていると言われています。
ものすごいエネルギーを使ってアンモニアを作っているのです。

また、使用する水素は天然ガスなどの化石燃料から製造していて、地球温暖化の要因とされる炭酸ガスを作り出しています。

アンモニアは、合成繊維や化学肥料などの原料となり、全世界での生産量は2億トンに上っています。
また、アンモニアは炭酸ガスを排出しない燃料である水素を取り出すことができるので、将来的に石油に代わる燃料としての期待もあります。

このアンモニアを常温常圧で工業的に生産できれば、炭酸ガスの排出を抑えられるばかりでなく、全世界のエネルギー消費を低減できます。

この常温常圧の製造は、新たな触媒を開発することによって進められています。

マメ科の植物に寄生している根粒菌が、空気中の窒素からアンモニアを作っていることに注目して、この菌が持つ酵素に含まれているモリブデンを使った触媒を開発しています。

この触媒に有機合成によく使われているヨウ化サマリウムを組み合わせることで、窒素と水からアンモニアを作ることに成功しています。

この方法で、アンモニアが工業的に作られる日が早く来ることを望みたいものです。

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