退職金制度と決算 (朝礼ネタ1350)

企業の退職金制度についてどの程度ご存じでしょうか。

退職金制度には確定給付型企業年金と呼ばれるDBと確定拠出年金と呼ばれるDCの二種類があります。
大雑把に説明すると、前者は昔ながらの会社側が積み立て、社員の退職時に支払われる制度であり、後者は近年増加している社員に積み立てを任せて、運用させる制度となっています。

この退職時制度、実は会社の決算と関わりがあることはご存じでしょうか。
実は会社積み立てのDBから社員積み立てのDBに途中から移行すると、会社は決算で利益を計上できてしまうのです。
なぜこのようなことができてしまうのか、それはこの制度の中で誰がお金を積み立てているかが重要なのです。

会社積み立てのDBでは会社が責任をもって社員のために退職金を積み立てなければなりません。
つまり、社員が入社した時点からその社員が定年まで働き、退職することを想定して、会社の資産を確保しておかなければならないのです。
したがってあらかじめ決算上では退職金用の費用が利益から引かれていることになります。

ではここで社員積み立てのDCに移行するとどうなるのでしょうか。
今まで退職金のために積み立てていた費用は、社員の責任で積み立てることになりましたので不要になります。
つまりその積み立てていた費用全てが会社の臨時収入として扱われてしまうのです。
こうしてその年の決算では、突然に大幅増益となってしまうことが起こります。

見かけの決算で増益しているのは実はこのようなカラクリがあるかもしれません。
この事実を知ってから私は決算の内訳をしっかり見るようになりました。
皆さんも見かけの増益に騙されないようにしましょう。

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