ヴェルサイユの舞台裏 (朝礼ネタ1349)

ヴェルサイユと聞けば豪華絢爛な華麗な宮殿をイメージされるかと思います。しかし実際は住みづらい欠陥住宅でもあったのです。
儀式の場として機能しているのでその点ではさほどの問題ではなかったのですが、住居としては問題だらけでした。

ヴェルサイユ宮殿はルイ14世が中央集権を完成させるために作ったため、地方から貴族を移住させ住まわせたのです。

宮殿暮しと聞けば聞こえはいいのですが、部屋は狭く、運が悪いと日が差し込まず、何よりトイレと調理場が不足していました。
そのほかにも宮殿暮しの貴族たちは、かさむ一方の生活費に困窮していきました。

そこで彼らは金策に走ります。資産の多い家と結婚する、自分の官職を高値で転売するなどを始めたのです。

興味深いのはヴェルサイユ宮殿のロウソクです。

ロウソクは本来高価なものでした。しかしここは宮殿、儀式が行われるような空間や、王族の部屋ごとに十分な量が発注されていました。しかし当然のことですが、溶け残りが出ます。この溶け残りが現金化できたのです!

例えば〇〇内親王の寝室のロウソクは、その部屋の管理を司る官職の者が燃え残りを得る権利を持っていました。これを納入業者へ還流させて現金にしていたのです。このポストに複数人がいる時は、上席者が取り分が多くなります。

宮廷にはこの手のビジネスが多くありましたが、物価高が進むにつれ旨味が薄れてきました。割り振られた予算が据え置かれたままだったからです。

やがて宮殿から徐々に貴族が去っていきました。かつてのように宮廷に参加することに意味を感じなくなったからです。

ここからフランス革命が始まります。この直前の宮廷の陳情書や回答を読むと、まるで現代日本のお役所を思わせるまどろっこしさですが、不当な予算要求に必死に立ち向かう文面はなんだか共感できます。そして日頃口に出せない言葉が浮かびます。

「予算がないんです!」「少しは節約してください!」「物理的にできません!」
と、時には言ってみたいですね。

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