上手な背水の陣の立て方 (朝礼ネタ1330)

背水の陣と聞くと、決死の覚悟でことに臨む、という印象が強いですが正確には少し異なります。

春秋から戦国にかかる時代、孫武や孫?が大成した策の中にも記載があります。
そこでは、河川(日本の感覚では大河です)や湖などを背にして陣を張ると、撤退する間に敵の攻撃を受けると全滅の可能性が高くなるので、できるだけよせ、というものです。

これには先があります。

孫子の成立から数百年後の戦いで、敢えて河を背に陣を張った将軍がいました。前漢建国の功臣で名将の誉れ高い韓信です。

興味深いのは、韓信が張った陣を見て、一般の兵卒に至るまでが絶望したことです。つまり寄せ集めの農民兵でさえ「背水の陣」を知っていたことです。

結果、戦いは大勝利に終わりました。このままだと全滅してしまう、と感じた将兵が一丸となって戦ったことに加え、相手の油断もあって大勝利になったのです。

のちにこの時の策を聞かれた韓信は、兵に全力を出させるにはあの時はあれが最善の策だった、と語っています。
孫子の中でも実は、戦闘意欲のない兵士の指揮のノウハウとして、逃げ場のない極限状態下で勢いをつけて戦場に送り出す手法が書かれています。

時や場所が変わっても、千年や二千年で人の心は変わりません。疲れれば休もうとするでしょうし、達成感を味わえばもうひと頑張りしようと思うでしょう。
命令を聞き地道に歩む人もいれば、最低限の装備で飛び立つ人もいるでしょう。

そんな様々な人を導くのに絶対の法則はありません。柔軟に事態を把握すること。気に臨み変に応じた判断が最善となります。一見逆手のようでも本質が同じであれば、勇気を持って前進してください。

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